近い将来、デジタル遺言を自作できそう ~成年後見も臨機応変に~
- 真本 就平

- 3月13日
- 読了時間: 2分
自分が亡くなった後にどう財産を受け継がせるかを決められる遺言。
公証役場の力を借りずに、自分で作成する方法もありますが、
大半を自筆で書き残さなければならないのが、敬遠される理由になっています。
また、認知症患者など判断能力が不十分な人に代わって
財産の管理や契約手続きなどを行う成年後見の制度については、
いったん利用を始めると、死亡するまでやめられないことが、
利用が進まない要因になっているとの指摘があります。
こうした課題に対処するため、
法務大臣の諮問機関である法制審議会で検討がなされ、
令和8年2月12日には、どのように制度を改めるかの案を決定しました。
そのときの会議について、法務省がホームページで公表しています。 → リンク
この案を見ると、パソコンやスマートフォンで作成されたデジタルのデータでも、
電子署名を施して、法務局で本人が全文を読み上げれば、
法務局に保管する形で、遺言として認めることになりそうです。
場合によれば、ウェブ会議の方法も想定されるようです。
したがって、6年前に始まった自筆証書遺言の保管制度を発展させる感じであり、
自宅で保管する場合は、本人が手書きで作成したものに限られそうです。
また、成年後見については、現在の3類型(後見・保佐・補助)を
「補助」に一本化して、個々人の状況に応じて支援内容を設計するように改め、
必要ならば、広い権限を持つ「特定補助人」を選べることになりそうです。
そして、この制度を利用する必要がなくなったと家庭裁判所が認めれば、
補助人を付けることを取り消すことが可能になりそうです。
これにより、不動産売却や相続手続きが終わったら、
補助人による支援を終了させる状況が出てくるでしょう。
今後の手続きとしては、政府が法律案としてまとめ、国会の審議を経て、
法律が成立する必要があり、政府は1年ほどで成立を目指すものと思われます。
その後、準備期間を設けて、新しい法律が実際に発効する「施行」までに
1年以上、あるいは数年間はかかるでしょう。
途中で案の内容が変わる可能性があることや、細かい点はこれから決まるのですが、
数年後には課題が解消される場面が増えることが期待できます。